人間の尊厳

最近は完全に自分のなかに二種類の感情があって、もっと大袈裟なことを言うと二人の自分がいる。ひとつは幼少期の自分と、もう片方は去年を境に変わってしまった自分。今日は父が病院だと先に仕事へ行った。幼少期の自分は付いて行きたいとおもった、けれど、それをねじ伏せるようにして拒絶した。最近のわたしはずっとこんな感じで、理想を実現することが億劫。億劫なのに、自分で選択した結果を見て、理想を抱えた幼少期の自分は泣く。現在を生きる、主軸の自己に対し、お前なんか死んでしまえと言う。だからわたしはいつだって毎日のように、生活が楽しければそれだけ、死にたい。わたしはどうしたら理想の生活に立ち戻れるだろう。あるいは幼少期の自分など殺してしまって、怠惰な毎日を送りずっとひとりで生きていけばいいのか。恋人は、死にたくなるくらいなら何もしなくていい、ふたりで生きていこうと言った。母は、そんなに死にたいのなら死んでしまえと言った。みんな、わたしを前にどうしていいかわからないのだ。人としての尊厳を忘れた。わからなくなった。